Tet Proteins Can Convert 5-Methylcytosine to 5-Formylcytosine
and 5-Carboxylcytosine
Shinsuke Ito,1,2* Li Shen,1,2* Qing Dai,3 Susan C. Wu,1,2 Leonard B. Collins,4 James A. Swenberg,2,4
Chuan He,3 Yi Zhang1,2†
DNA中の5-methylcytosine(5mC)は、遺伝子発現や遺伝子刷り込み、トランスポゾンの抑制に重要な役割を果たしている。5mCはTet蛋白により5-hydroxymethylcytosine(5hmC)に変換される。今回、Tet蛋白が5hmCに加え、酵素活性依存的に、5mCから5-formylcytosine(5fC)や5-carboxylcytosine(5caC)を生成し得ることを示した。さらに、マウスES細胞とマウス組織のゲノムDNAに5fCと5caCが存在することを示し、ゲノムが含む5hmC、5fC、5caCはTet蛋白の過剰発現や欠乏により増減を示した。従って、Tet蛋白の産物として、以前知られていなかったゲノムDNAの2つのシトシン派生物を特定した。このstudyは、DNA脱メチル化が、Tetによる酸化・脱炭酸を通して起こっている可能性を示している。
担当:白井
Integrative Regulatory Mapping Indicates that the RNA-Binding Protein HuR Couples Pre-mRNA Processing and mRNA Stability.
Mukherjee N, Corcoran DL, Nusbaum JD, Reid DW, Georgiev S, Hafner M, Ascano M Jr, Tuschl T, Ohler U, Keene JD.
Mol Cell. 2011 Aug 5;43(3):327-39. Epub 2011 Jun 30.
Transcriptome-wide Analysis of Regulatory Interactions of the RNA-Binding Protein HuR.
Lebedeva S, Jens M, Theil K, Schwanhäusser B, Selbach M, Landthaler M, Rajewsky N.
Mol Cell. 2011 Aug 5;43(3):340-52. Epub 2011 Jun 30.
Mukherjee et al.とLevedeva et al.の2つのグループからPAR-CLIP (photoactvatable-ribonucleoside-enhanced crosslinking and immunoprecipitation) 法によるRNA安定化因子HuR結合部位解析についての論文が報告された。HuR結合部位は主に3'UTRに見られたが、驚くことに30%程度はイントロンに結合していることが新たに分かり、HuRのRNAプロセッシングにおける関与が示された。3'UTRのHuR結合部位はmiRNAの結合部位とはオーバーラップしないが近位にあることがわかった。HuRのsiRNAを用いたmRNA-seqでのトランスクリプトーム解析により、PAR-CLIPで同定されたHuRターゲット遺伝子について、HuRによるmRNA安定化作用、オルタナティブスプライシング制御が確認できた。またPAR-CLIPと従来のRIP-chipを比較すると、70%程度がオーバーラップしていることがわかった。
担当:堀内