2012年2月アーカイブ

DNA breaks and chromosome pulverization from errors in mitosis.

Nature. 2012 Jan 18;482(7383):53-8. doi: 10.1038/nature10802.

(担当:児玉)
Extensive Promoter-Centered Chromatin Interactions Provide a Topological Basis for Transcription Regulation

Cell 148, 84-98, January 20, 2012

I would like to introduce the latest two ChIA-PET papers published from NIH (Keji Zhao Lab.) and GIS (Y Ruan Lab.).

MCF7, K562, HeLa, HCT116, and NB4 cell lines with RNAPII antibody.

(担当:神吉)

The three-dimensional folding of the α-globin gene domain reveals formation of chromatin globules


Baù D, Sanyal A, Lajoie BR, Capriotti E, Byron M, Lawrence JB, Dekker J, Marti-Renom MA.

Structural Genomics Unit, Bioinformatics and Genomics Department, Centro de Investigación Príncipe Felipe, Valencia, Spain.


Nat Struct Mol Biol. 2011 Jan;18(1):107-14


  • Chromosome Conformation Capture Carbon Copy (5C)Integrated Modeling Platform (IMP)を組み合わせ,クロマチンの高分解能3次元立体構造モデルを作成する一般的方法を開発した.

  • この手法を,αグロビンを含む16番染色体上のENm008ドメイン(500kb)に適応.αグロビンの発現を認める赤血球系細胞(K562)およびαグロビンの発現を認めないリンパ球系細胞(GM12878)を使用し比較を行った.

  • 構築されたモデルは,α-グロビン遺伝子とこれらの遠位エンハンサーとの既知のループを正確に再現していた.

  • また,GM12878細胞では,これらのドメインは折り畳まれ,1つのglobuleを形成し,K562細胞では2つのglobuleが形成していることが示唆された.

  • さらに,globuleの中心には,転写遺伝子やプロモーターが集まっている事も判明した.



Figure 1 ENCODE region ENm008 on human chromosome 16.

解析を行ったヒト16番染色体のENm008500kb)上の遺伝子グロビン, LUC7Lなど), RNA-seq, ChIP-seq (CTCF, H3K4me3, DNaseI), HS40を含むDNaseI 高感受性領域 (Hyper sensitive sites)のデータ.


Figure 2 5C analysis of the 500-kb ENCODE region ENm008.

5C assayの網羅的解析結果(5C count)およびHS40, HS46, HS48, αグロビン,LUC7Lを含むfragmentと他の領域とのinteraction frequency結果.

αグロビンの発現を認めていないGM12878細胞の方が,K562細胞に比べ,全体的にfragment間のinteractionが強い(クロマチンがより密になっている).


Figure 3 Ensemble of solutions.

5C結果をIMPに適応し,3次元立体構造モデルをクラスタリング.同じクラスター内でのモデルの一致性を局所でも確認.


Figure 4 3D models of the ENm008 ENCODE region containing the α-globin locus.

5CおよびIMPより得られた3次元立体構造モデル.モデル上の2点間の距離をFISH(fluorescence in situ hybridization)と比較し,相同性を確認.


Figure 5 Analysis of chromatin globules.

Chromatin globuleの中心部とプロモーター,転写遺伝子,CTCFDNaseIH3K4me3, 非転写遺伝子との距離を評価.それぞれの細胞でのループおよびglobuleの数も評価.

→ ,GM12878細胞では1つのglobuleを,K562細胞では2つのglobuleが形成.転写遺伝子やプロモーターはglobule中心に集まり,非転写遺伝子は周辺に多く存在.


Figure 6 Diagram of the proposed chromatin-globule model for higher-order chromatin folding of actively transcribed genomic regions.

globules 形成を加味したクロマチン高次構造模式図


(担当:井上)

分子生物医学部門の太期健二特任助教らは、免疫沈降法により単離した敗血症患者血中のPTX3複合体を比較定量プロテオミクス手法で網羅的に解析し、その中で同定されたアズロシジン1(AZU1)との直接結合を明らかにしました。

本研究により、敗血症においてPTX3が殺菌能のあるAZU1と協調して宿主保護的な役割を担っていること、さらにPTX3-AZU1複合体が新たな敗血症のマーカーになる可能性が示唆されました。

本研究は順天堂大学練馬病院、新潟大学、株式会社ペルセウス プロテオミクス、JSR株式会社と共同で実施されました。

The proteomic profile of circulating pentraxin 3 (PTX3) complex in sepsis demonstrates the interaction with azurocidin 1 and other components of neutrophil extracellular traps.
Daigo K, Yamaguchi N, Kawamura T, Matsubara K, Jiang S, Ohashi R, Sudou Y, Kodama T, Naito M, Inoue K, Hamakubo T.
Mol Cell Proteomics. 2012 Jan 25. [Epub ahead of print]

このアーカイブについて

このページには、2012年2月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2012年1月です。

次のアーカイブは2012年3月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。