2011年4月19日

動脈硬化発症に関わるVCAM-1遺伝子の新規制御領域の発見

LSBM血管生物医学部門、システム生物医学部門の研究員神吉康晴、大学院生戸澤英人らはIL-4刺激が培養血管内皮細胞、in vivoにおいて動脈硬化発症に関わるVCAM-1遺伝子の持続的な発現を誘導することを示し、またその結果誘導される単球の接着においてIL-4下流で 転写因子STAT6が重要な役割を果たしていることを見出した。

また、ゲノムサイエンス部門と共同で血管内皮細胞においてIL-4刺激下でのmicroarray解析及びSTAT6 ChIP-sequence解析に成功し、炎症性刺激下での持続的なVCAM-1誘導における新たなenhancer領域を同定した。

これらの成果は動脈硬化における新たな治療方針に向けた基礎となる発見であり、2011年4月付でMolecular and Cellular Biology (MCB)に掲載された。


Tozawa H, Kanki Y, Suehiro JI, Tsutsumi S, Kohro T, Wada Y, Aburatani H, Aird WC, Kodama T, Minami T.
Genome-wide approaches reveal functional IL-4 inducible STAT6 binding to the vascular cell adhesion molecule-1 promoter.
Mol Cell Biol. 2011 Apr 4. [Epub ahead of print]

PubMed
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